【NHK杯体操】土井陵輔が世界選手権初選出、白井健三コーチや水鳥寿思強化本部長も更なる飛躍へ期待

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体操
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文 マンティー・チダ

第61回NHK杯体操が5月15日に男子が行われ、土井陵輔が3位に輝いた。すでに代表に内定し、NHK杯で連覇を飾ったTokyo2020個人総合金メダルの橋本大輝、NHK杯2位の神本雄也とともに世界選手権の代表に選出された。

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3番になったからこそ自分の演技を見てもらいたい

 

©マンティー・チダ

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4月に行われた体操天皇杯第76回全日本体操個人総合選手権2日間の成績と15日の合計得点で順位が決まるNHK杯。土井は全日本で170.197点を獲得して3位に入っていた。

全日本4位の川上翔平と1.568点、Tokyo2020日本代表の萱和磨とは1.669点とわずかな差ではあったが、「自分が求めていた演技ができて波に乗った」と土井は最初のゆかで好スタート。その後の5種目でも、出来ばえ点を示すEスコアで高得点とし、ミスなく最後までやりきることができた。15日の試技だけで考えれば、個人総合は85.798とし、種目別のゆかとともに1位だったのである。

土井は4月の全日本で3位に入ったことから、NHK杯では1組で出場。「1組で回る緊張感よりは、楽しみの方が強かった。楽しくローテを回ることが出来ました」と土井は笑顔で答える。

4月の全日本は「2組で回ったことが良い方向へ向かった」としていたが、NHK杯では1組スタートが決まっていた。そのため「1組で回るための練習(白井健三コーチ)」もしっかり積んでいたようである。

全日本の3位を「驚きだった」とコメントした土井ではあるが、「NHK杯で3番らしい演技をすることは考えていなくて、3番になったからこそ自分の演技を見てもらいたい。深く考えずに演技をする」ことを強く思いながら体操と向き合っていた。

「自然体を見てもらうのではなくて、体操を表現している僕を見てもらいたい。一般の方が見ても、この体操はうまいなと思ってもらえる演技を目指してきた」と話す土井。まだまだ伸び代はたくさんありそうだ。

自分の調子を捻じ曲げることができるようになった

©マンティー・チダ

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土井を指導する白井健三コーチは、今回の結果を「当たり前のことだったのかな」と総括。「全日本の3位という自覚から世界選手権を狙いにいく練習、1組で回るための練習が全日本の前よりは出来ていた」と土井を評価した。

「体操の質の高さや体を動かす素質とかは、日体大の関係者だけではなく、体操の先生方全員が認めてくださっている選手なので、そこがうまく点数に結び付ければ面白いところまで行く」と見ていた白井コーチ。

3位躍進のきっかけとなった全日本の2日目は、予選7位からのスタート。Eスコアも8点台が並び、2日目だけでは橋本に次いで2番目の成績(85.865)を残していた。

「6種目かみ合う練習が全日本までできていなくて惜しいなと思っていましたけど、全日本の2日目の演技は彼にとって大きかった」と白井コーチは振り返る。

そして、先程も触れた通り、土井はNHK杯のインタビューで「楽しくローテを回ることが出来ました」と答えていた。

「本人が楽しむことを心得ただけで、僕が陵輔を何とかしたとか、ここを徹底的に教えましたというのは全然なくて、今日も本人の頑張りだと思います。いろんな先生方に『おめでとう』と言ってもらうのですが、僕の頑張りではなくて、本人なので。本人のおめでとうに変えてあげたい」と白井コーチは本人の努力による賜物だと強調する。

全日本で結果をだしたことから「自分の調子を捻じ曲げることができるようになった」と土井の変化を掴んでいた。

「今年あたりから、手をあげた一本は練習までグダグダでもなんとか試合の形にしてくる。そういう我慢ができるようになったときは、体の調子が良かった時の余裕とか全然違うので。調子の下の波が上がったことによる結果なのかな」と土井の成長を分析。

そして、白井コーチは土井に足りないものとして「経験」をあげた。

「これだけ良い体操をする選手はほとんど日本にはいない。美しい体操といった一要素ある選手はたくさんいますけど、そこにスピードや勝負強さだとか、これほどそろっている選手は数えるくらい。足りないものはと言われれば経験です。自分の中で難しいことや苦しいことがあると思いますけど、それも代表選手として経験していかないといけない。日本代表というのはこんなものということをまずは彼の中で掴んでもらいたい」と続ける。

水鳥寿思男子体操強化本部長も「初代表になりたいということで、まとめにはかかってしまったのですが、正直引き出しはたくさんあります。リ・ジョンソンやカッシーナ、そのあたりしっかりやっていくと、本当に日本のエースへ、もしかしたら世界の中でもトップクラスの選手に躍り出る可能性も秘めている」と土井に更なる飛躍を期待した。

©マンティー・チダ

いずれにしても、日本男子体操界が大きく期待を寄せる逸材であることに間違いはない。「プレッシャーは彼から全く感じませんでした。そういうのが良さですね」と白井コーチも土井の強心臓ぶりを認める。同級生の橋本大輝とともに、日本のWエースと呼ばれる日はそう遠くない未来になりそうだ。

第61回NHK杯 | 体操競技 - 公益財団法人日本体操協会
大会概要男子は4月22日24日に開催された全日本選手権個人総合予選・決勝の合計得点上位30名、並びにその30名を除いた全日本個人予選と種目別トライアウトの中から各種目上位6名が出場する。女子は4月21日23日に開催された全日本選手権個人総合...

 

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