【ラグビーNTTリーグワン第1節】相模原DBがディフェンス強度を発揮して開幕戦勝利

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ラグビー
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文 マンティー・チダ

NTTリーグワン、ディビジョン2の相模原ダイナボアーズは1月10日、秩父宮ラグビー場に花園ライナーズを迎えて開幕戦を行い、25-14と勝利。D1昇格争いのライバルと目されている花園Lを退けて、相模原DBは開幕から好スタートを切った。

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鍛え上げてきたディフェンスで花園Lから開幕戦勝利

©マンティー・チダ

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先制は相模原DB。前半2分、敵陣10m地点を過ぎた地点で、ラインアウトからモールを選択すると、右サイドへ展開。SOコリン・スレイドからFB石田一貴へとつながり、大外へ駆け上がってきたWTBベン・ポルトリッジに渡ると、ポルトリッジは快足を飛ばして右隅にダイビングトライ。スレイドのコンバージョンキックも決まって、相模原DBが7-0とした。

15分には、ハーフウェイライン付近からボールキャリーなどで敵陣深く入り込むと、HO安江祥光が抜けだしてトライを決めるなど、相模原DBは前半18分終了時点で17-0と花園Lをリード。

しかし、花園Lから徐々に攻め込まれるようになると、WTB南藤辰馬にラインブレイクで抜かれ、SOクウェイド・クーパーらとパス交換しながら前進されると、最後はSHウィル・ゲニアにトライを決められる。37分には南藤にも突破を許すなど、20-14と相模原DBのリードが6点差となり、前半を折り返す。

後半に入ると、一転して守り合いの展開に。相模原DBは序盤から敵陣へ入り込んだものの、決め手を欠く。中盤以降は、花園Lに攻め込まれても、相模原DBはジャッカルや花園Lのノットリリースザボールで難を逃れる。結局、後半の得点は30分にポルドリッジのトライ、クウェイド・クーパーのコンバージョンキックのみだったが、鍛え上げてきたディフェンスで花園Lの勢いを凌ぎ、25-14で相模原DBが開幕戦を制した。

相手が疲れてきた時にやるべきことをやり続ける

©マンティー・チダ

「ディフェンスからアタックに繋げること」

今季の相模原DBは、よりディフェンスにフォーカスしたスタイルで開幕戦に挑んでいた。前半の残り20分で、花園Lに失点を喫する場面もあったが、ゲームキャプテンの安江が「僕らがやってきたとおりのゲームプランになった」と示すほど、相模原DBにしてみれば、手応え十分の勝利だった。

グレッグ・クーパーHCは「コントロールを取り戻すこと、陣地を使ってしっかりプレーすること」をハーフタイムで指示をしていた。試合開始からの20分は、相模原DBが試合をコントロールできていたのだが、20分あたりからディフェンスの隙を付かれて、花園Lに失点を許し、その流れでハーフタイムを迎えていたである。

「ディフェンスでボールを取り戻して、アタックできることが一番大事。ゲームをコントロールする」と、相模原DBはハーフタイムでチームスタイルの再確認をしていた。

後半に入ると、花園Lの勢いを止めることに成功した相模原DB。

「80分間戦うという厳しい練習をしていますし、必然的にそこでチャンスが生まれるといいますか、あえて後半の最後だから狙いにいくのではなく、相手が疲れてきた時にやるべきことをやり続けた結果、80分経過した時点で機能していたと感じ取れる部分はあるかもしれない」と安江は80分間自分たちのラグビーに徹したことを勝因とした。まさに練習はうそをつかないことをグラウンドで見せてくれていたのだ。

鶴谷さんが3回もジャッカルをしてくれたので、本当にありがたかった

©マンティー・チダ

今季から新規加入したFL鶴谷昌隆とSH岩村昂太も、チームの勝利に貢献。鶴谷はNTTコム(現SA浦安)、岩村はトヨタ自動車(現トヨタV)からの移籍だった。

「自分たちのシステムエラーからトライを取られたと言いましたけど、そこは次の試合までに修正できるところであり、個々のタックルやフィジカルの部分では出来ていた」(鶴谷)

「ディフェンスで準備してきたものを、この試合ではしっかり出せたのかなと思います。システムエラーは改善できる部分ですから」(岩村)

2選手とも、概ねチームのディフェンスに関しては、ストレスなく出来ていると実感。そのうえで、岩村が「ファーストタックルで倒して、その後鶴谷さんが3回もジャッカルをしてくれたので、本当にありがたかったです」と笑顔で鶴谷に頭を下げていた。

「僕たちのディフェンスは自信を持っていますし、強いジャックラ―(安江、ディラン・ネル、鶴谷、小林訓也)が揃っていますから」とクーパーHCも手駒の豊富さに自信を覗かせる。

花園L戦で示したパフォーマンスであれば、更なるディフェンス強度の向上が見込まれ、昇格争いの先頭を走る可能性もある。随所に光ったパス捌きやキックの精度を見せてくれた、元NZ代表スレイドが更なる輝きを見せてくれれば、D1昇格へ万全となるだろう。

三菱重工相模原ダイナボアーズ | 花園近鉄ライナーズ戦
三菱重工相模原ダイナボアーズ
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