【Bリーグ第35節】横浜BCがB1シーズン最多勝利を更新、キング開ら若手の台頭でホーム最終戦を白星で終える

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バスケットボール
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文 マンティー・チダ

Bリーグ、B1の横浜ビー・コルセア―ズは4月30日、横浜武道館で茨城ロボッツとのホーム最終戦に挑み91-85で勝利。同一カード連勝と同時に、B1でシーズン最多勝利、最高勝率を達成。4月以降、大きくプレータイムを伸ばした#23キング開をはじめ、若手の台頭が実を結んだホーム最終戦だった。

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後半の3p攻勢で逆転、キング開や阿部龍星らがチームのピンチを救う

©マンティー・チダ

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横浜BCは#7レジナルド・ベクトンや#2レイトン・ハモンズが1Qでファウルトラブルになり、茨城にリードを許す展開としていた。

前半を6点ビハインドで折り返した横浜BCは、後半に入ると#9森川正明が3pを沈めると、ハモンズ、#18森井健太、#30須藤昂矢と4連続で3pを畳みかけて1点差まで接近。続けて須藤がペイントアタックを仕掛けて獲得したフリースローを2本入れて逆転すると、さらにジャンパーで加点し、横浜BCは53-50として茨城を5点リードにした。

このタイミングで茨城にタイムアウトをコールされて以降、試合は競った展開となった。64-61と横浜BCが3点リードで3Qを終えると、4Qの出だしからキング開とベクトンのコンビプレーでさらに4点を加えて、茨城が後半2回目のタイムアウトをコール。これをきっかけに活路を見出したい茨城に対して、横浜BCは#11阿部龍星がスティールを決めるなどで流れを渡さず、茨城に再びタイムアウトを請求させた。

後半のタイムアウトを使い切った茨城に対して、横浜BCはハモンズの3pなどで主導権をキープ。91-85で横浜BCは勝利して、ホーム最終戦を白星で終えた。

土台作りと勝率アップの2つをバランスよく積み重ねる

©マンティー・チダ

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7人しか登録メンバーがいない茨城に対して、横浜BCは序盤から試合運びで優勢に立てず、むしろ茨城に苦戦を強いられていた。それもそのはず、前日から不在の#5河村勇輝に加えて、主将の#46生原秀将が29日の茨城戦で負傷し、側頭部打撲と診断を受けて欠場。この試合では、ポイントガード2人を欠く苦しい布陣となった。

「危機的な状況ではあった」と横浜BC青木勇人HCはその時の状況をこう話した後に、つなぎ役を果たした阿部を評価。「阿部が1年通して練習で積み重ねてきたものが、この日にしっかりとあらわれたのではないかなと思います。コントロールしていたというよりも、彼自身がしっかりとゲームを作ってくれた」と続け、阿部も含めた若手の台頭がシーズン終盤でチームに喝を与えることになった。

青木HCは「1年目、2年目の選手は、大事な時間帯で出場することがうちでは結構あります。そのなかでトライアンドエラーを繰り返しながら、しっかりと土台を作っていき、終盤になってチームの礎を少しずつ固められてきているのかなと思います」と話す。

「私が考えていたミッションは、この1年で横浜のチームとしての戦い方や土台をつくることでした。土台を作りながら、成長の証としてチームの勝率をどこまで伸ばせるのか。相反するミッションですけど、土台作りと勝率アップの2つをバランスよく積み重ねることで、来年以降さらに戦える横浜のチームになっていくのではないかと。若手の台頭もここまで出てきていますし、経験も積んできていますから」と青木HCはチーム作りの考え方を明かした。

前日は得意のドライブインができず、アグレッシブな姿勢を貫く

©マンティー・チダ

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その若手で考えれば、河村はもうチームの顔になりつつあるが、もう一人のルーキーであるキング開の存在感が、ここにきて上がってきていた。

「レイトン(・ハモンズ)らあたっている選手が多かったので、オフェンスでも空いたら打とうとは思っていましたが、まずはディフェンスからリバウンド、そういった小さなところから一生懸命やろうという想いでコートに入りました」とキング開は3pで勢いに乗り逆転まで漕ぎつけていたチームにおいて、ディフェンスからという気持ちを徹底していた。

そして、3点リードで迎えた4Q。キング開はベクトンとの合わせで4得点に絡み、チームの勢いをさらに加速させる。

「ボールを動かして、ペイントアタックをしながらバランスよく攻めていこう」と4Qに入る前、青木HCはベンチでチームに指示を出していたのだが、ここで自分らしさを発揮したのがキング開だった。

ベクトンのアシストから、キング開は4Qチーム最初の得点をドライブインからのレイアップで沈めると、次の攻撃ではベクトンに鮮やかな縦パス一本を通して、ベクトンの得点をお膳立てする。

「HCの指示もありましたけど、昨日(4月29日)の試合を振り返って、自分はドライブインが得意なのにそれをしなかったため、今日(4月30日)の試合はアグレッシブに行こうというのはありました」とキング開は、アグレッシブにやることを心に決めていた。

「ベクトンが本当にいい場所でロールし、パスに合わせてくれて気持ちよく決まったプレーでした」と右手から鮮やかに通した縦パスについて笑顔で発言。青木HCも「ボールハンドラーとなりプレーメイクしてくれて、セパレーションを起こしながら、そこからのズレを使ってパスを通した素晴らしいプレー」とそのシーンを手放しで評価している。

そして、キング開は4月以降、プレータイムを大きく伸ばすことに成功していた。

「Bリーグの強度になれてきたなと感じますし、オフェンス面では課題がたくさんありますけど、ディフェンス面ではチームに貢献出来ているのかな」とキング開はディフェンスにおいて、成果を強調。

「ディフェンスリバウンドだけでなく、オフェンスリバウンドにも積極的に飛び込むというのも自分のスタイルなので、そういうところが評価されたのでは」と自身のプレータイムが伸びたことに対する自己分析をした。

青木HCは「ディフェンダー、プレイメーカー、スコアラーと様々なところで起爆剤になって、シーズンの後半で活躍をしてくれた。大事な時間帯や4Qのクロージングをしっかり任せられるようになったので、トライアンドエラーをしっかり糧にしてくれれば、まだまだ活躍できますし、コンボガードに加えて、来シーズンはプレーメイクの部分で活躍してくれると思う」と期待を寄せる。

今シーズンも新潟アルビレックスBBとのアウェイ2試合を残すのみとなった。「自分らしいプレーをして勝って終わるということを第一目標にして過ごしていきたい」とキング開は宣言。飛躍のきっかけとなれるようなシーズンの終わり方に期待をしたいところだ。

Bリーグ 2021-22 B1リーグ戦 2022/04/30 横浜BC VS 茨城 | B.LEAGUE(Bリーグ)公式サイト
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