【バスケBリーグ】横浜BCがリーグ戦中盤へ挑む(前編)~スタッツから読み解く今季のオフェンスを考える~

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バスケットボール
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文 マンティー・チダ

Bリーグ、B1は約2週間のバイウィークを経て、12月4日の第9節から再開する。東地区の横浜ビー・コルセアーズ(以下横浜BC)は、ここまで14試合を消化して6勝8敗とした。今回から2回にわたって、今季における横浜BCの戦いぶりを様々な角度から考察。前編では、スタッツから読み解く今季のオフェンスを考えてみたい。

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オフェンスの出来はまだ60%

川崎戦こそ連敗スタートとなったが、最後まで自分たちのスタイルを貫き通したことで、次節の信州戦から成果となって現れた。今季から新加入の#8古牧昌也が、ディフェンスでエースキラーぶりを発揮したことで、横浜BCは信州戦を連勝、SR渋谷戦ではジェッツ練習時代で師匠と言える存在とした石井講祐の得点を抑え、GAME1大敗からのカムバックに貢献する。その後は、金丸晃輔や安藤誓哉といった代表クラスを補強した島根や秋田、三河から1勝ずつあげるなど、敗れるにしても互角に戦えていた。

SPOFEELINGまとめ ※多少の誤差があります。ご了承ください。

横浜BCは、ここまで14試合を消化し6勝8敗。チームスタッツから1試合における、平均得点が73.9、平均失点76.9とした。B1全体では得点20位、失点6位。シーズン序盤には点の取り合いになるなど、得失点とも多くなる傾向にあったが、秋田や三河戦では失点を60点台に抑えるなど、チームにおけるディフェンスの形が試合を重ねるごとに進化してきた。実際、相手の失点を60点台に抑えることができれば、3勝1敗と勝敗にも直結する。

対して攻撃面では、1試合平均得点がB1全体で20位とお世辞にも褒められる成績ではない。しかし、シーズン序盤から比較すると、明らかにターンオーバーの数字が減少傾向にある。前節の宇都宮戦こそ、1Qと4Qに、宇都宮が誇る強度の高いディフェンスからミスが相次いだことで、ターンオーバーが増えたものの、三河戦では2試合連続で1桁に抑えるなど、シュートを打てないままオフェンスが終わるというシーンは少なくなってきた。

「オフェンスの出来はまだ60%です。ボールが止まってしまう、停滞してワンサイドもしくは、ずっと1人でボールを持ってしまうとか。ボールが動かない状況、ボールハンドラーが少なくなる。選手が昨シーズンから変わったことで、どのようにアジャストしながら、ボールを止めずにプレーできるのかというのは、もっとあると思います。精度が高まれば、全員の活躍がもっと期待できるバスケットに繋がるはず」と、横浜BC青木勇人HCは今季のオフェンスをこう総括した。

©マンティー・チダ

主将の#46生原秀将は「自分たちのバスケットをすると、しっかり勝ち切れるというのはわかっていて。(中略)青木HCが、自分たちの良いところをコントロールして頂いているので、僕はポイントガードとして、キャプテンとして遂行するだけです」と指揮官をはじめとしたスタッフに全幅の信頼を寄せていた。

©マンティー・チダ

エースの#9森川正明は、宇都宮戦GAME2後の記者会見で「最終的に粘りというか、自分たちのペースにもっていくことが出来ましたけど、あと一つの部分で宇都宮の方が一枚上手だった。今日の負けは悔しかった」とチームの成長に手応えを感じるも、勝利に届かない悔しさが発言からにじみ出る。

「宇都宮はコートに立つ選手のディフェンスへ対する意識が高いですし、チームディフェンスは素晴らしい。僕は、なかなかボールを持たせてもらえなかった。フィジカルで守ってきた印象があるので、強度においては違ったのかな」と森川は宇都宮の印象をこのように表現した。

「ああいう風にプレッシャーをかけてくるのはわかっていたので、そこでボールを失わない強さやオフェンスの精度はもっと突き詰めなければならない。宇都宮のディフェンスを一つの基準として、これからやっていかないといけない」と今後の課題を示した。

チームの要になる選手から、このような発言が出たことで、チームとして順調に成長している様子が伺える。宇都宮をはじめ、これからも強度の高いディフェンスを持ち味としているチームの対戦は続く。そういうチームに対して、如何に余計なターンオーバーを減らし、シュートで攻撃を終わらせることができるのか。これができるようになれば、ビーコルのオフェンスはまだまだ成長が見込めるはずだ。

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