【Bリーグ第3節】横浜BC後半の逆転劇に隠された、青木勇人HC「覚悟」の采配

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バスケットボール
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文・写真 マンティー・チダ

Bリーグ、横浜ビー・コルセアーズは10月16日、名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(名古屋DD)を88-78で下し、連敗を4でストップさせた。

会場となった横浜国際プールは満員御礼。何としても連敗を止めたい横浜BCには、更なる試練が訪れていた。肋軟骨損傷で試合に出られない#6赤穂雷太に加え、前日の試合でケガをした#1パトリック・アウダも欠場。横浜BCは9人で戦うことになった。

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ビッグマンのファウルトラブルから「覚悟」の采配へ

©マンティー・チダ

試合の立ち上がりから名古屋DDの速攻に手を焼くなど、横浜BCは追いかける展開から始まった。#18森井健太の3pで勝ち越しをして1Qを終えたものの、2Qではファウルトラブルからの失点で逆転を許し前半を終了。しかし、後半に入ると、横浜BCはトランディションでペースを取り戻して、名古屋DDを逆転。結局10点差をつけて、勝利を果たしたのである。

横浜BCは、3Qだけで追いつき逆転に成功したのだが、そこに至る伏線が2Q残り6分44秒(名古屋DDのタイムアウト)からの攻防に隠されていた。

©マンティー・チダ

冒頭にも触れた通り、16日の名古屋DD戦ではアウダが欠場したことにより、#10チャールズ・ジャクソン、#15デビン・オリバー、#32エドワード・モリスの3人で、インサイド(4番、5番)をやりくりしなければならない状況だった。さらに、2Q残り6分44秒の時点でオリバーとジャクソンがパーソナルファウル2つとファウルトラブルに陥っていたのである。

そして、32-32で迎えた残り6分44秒、名古屋DDがタイムアウトをコールした後、横浜BC青木勇人HCが「覚悟」の采配をふるう。ビッグマンはジャクソンのみにして、普段はウイングの#9森川正明を4番で起用。森井、#30須藤昂矢、#23キング開とガード4人、ビッグマン1人で構成をしていた。

©マンティー・チダ

「ここからさらにファウルを重ねてしまって後半に山場を迎えないというよりは、ここでダメージを最小限に収めて、後半に山場を持っていきたかった」と青木HCはビッグマンを1人とするラインナップの理由を明かす。

指揮官の想定通り、横浜BCは劣勢になっていった。残り4分55秒にはジャクソンがパーソナルファウル3つ目、ジャクソンから交代したオリバーも残り2分35秒に3つ目のパーソナルファウルを宣告されるなど、外国籍選手にファウルが積み上がる苦しい展開。インサイドを名古屋DDに支配されて失点を重ね、横浜BCは40-52の12点ビハインドで前半を折り返すことになった。

自分たちにはカムバックできる力がある

©マンティー・チダ

改めて、前半終了時点の12点ビハインドは、横浜BCからしてみれば「よく我慢した」という点差だった。

青木HCは「あの場面で耐え抜いたことが大きかった。あの点差で終わったことがこちらとしては助かった。12点差であれば、4Q残り5分で山場を迎えるために、そこへ向かって捲るというストーリーが見えていたので、みんなが頑張ってくれたと思います」とその場面を振り返る。

©マンティー・チダ

キング開も「ファウルトラブルになって、全員でリバウンドをとらないといけない時間帯でした。リバウンドに意識をし過ぎてしまい、イージーな速攻を何本かやられてしまいましたが、誰かが連続でファウルをするという嫌な終わり方ではなかったし、チームでよく我慢できた」と話す。

©マンティー・チダ

そして、HCや選手は口を揃えて「自分たちにはカムバックできる力がある」と強調する。

「ディフェンスでストップすることができれば、トランディションは結構チームの強み」と青木HCが自信を示す通り、横浜BCはディフェンスのプレッシャーを上げて、リズムを取り戻していた。

当事者で解決できるチームは、生き物のように強くなる

©マンティー・チダ

後半も出だしから名古屋DD#4コティ・クラークに3pを連続で決められ、ここで万事休すかと思われたが、森川のレイアップを皮切りに、横浜BCは怒涛の追撃を開始。前半12点ビハインドで折り返し、後半出だしから名古屋DDのクラークに連続3pを許していたので、実質15点ビハインドからの追い上げだった。

©マンティー・チダ

この時点で、横浜BCの選手やコーチたちは誰もあきらめていなかったのである。

「ディフェンスとアグレッシブにアタックをすること」

青木HCは「選手たち自身でこの両輪が重要だと気づいて遂行してくれた」とハーフタイム中におけるロッカールームの様子を明かした。

「ホーム開幕戦にこれだけのお客さまが入ってくれて、10点以上離れていても喰らいついていく。こちらはその間でタイムアウトを取っていなかった。どれだけ離れても選手たちがいろんな方法を模索しながら、コートの中で解決していく姿を見ていると、感動しました」

「当事者で解決できるチームは、生き物のように強くなっていくと思います。これだけのお客さまにどれだけの感動を与えられるのか。すごい仕事をしているなと。だから、4Qにまくって勝ちたいなと言うところに気持ちが動きました」と青木HCは、チームの成長を評価する。

©マンティー・チダ

5試合連続2桁アシストでチーム牽引した#5河村勇輝は「絶対カムバックできるなと思っていました。自分たちは後半に流れを持っていける力がある。たとえ10点離れていても、自分たちで流れを掴めば10点はすぐにひっくり返るという力がある。だから、焦りはありませんでした。3Qだけで追いついてしまったので、そこは良い意味で想定外でしたが、僕たち、ビーコルにはそれだけの力がある」と話す。

©マンティー・チダ

横浜BCはここまで6試合を消化して2勝4敗。中地区をはじめ全勝チーム、全敗チームがいなくなり、これまでのシーズンにはない混戦模様へ突入しようとしている。この日の逆転勝利を無駄にしないことが、横浜BCにとって重要なことである。アウダ、赤穂不在でここまでできた自信が過信にならないよう、さらなる成長が求められることだろう。

Bリーグ 2022-23 B1リーグ戦 2022/10/16 横浜BC VS 名古屋D | B.LEAGUE(Bリーグ)公式サイト
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