【Bリーグ第1節】今シーズンのアースフレンズ東京Zを支えるベテランコンビ、岡田優介と綿貫瞬

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バスケットボール
©マンティー・チダ
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文・写真 マンティー・チダ

プロバスケットボールBリーグB2に所属するアースフレンズ東京Zが2020-21シーズン開幕戦(第1節)をホームアリーナの大田区総合体育館で迎えた。

相手はB2優勝候補と呼ばれている越谷アルファーズ。

開幕戦となった10月2日は、最後に#32ナンナ・エグーがオフェンスリバウンドから押し込んで逆転し75-74。

第2戦は3日に行われ、2Qでリードを広げられた越谷を最後まで捉えきれず65-73で敗れた。この結果、対戦成績は1勝1敗とした。

今シーズンは念願のB1昇格に向けて、#10岡田優介、#17綿貫瞬とベテラン選手を補強した。

岡田は青山学院大学を卒業後、トヨタ自動車アルバルク(現アルバルク東京)に入団し7年間在籍。

その後3チームを渡り歩き、Bリーグ初年度から昨シーズンまでは京都ハンナリーズに所属していた。日本代表にも選出されるなど男子バスケ界を代表するシューターで、2013年には一般社団法人日本バスケットボール選手会の初代会長に就任。

一方で2010年には公認会計士試験に合格するなど、様々な顔を持つ選手だ。

綿貫は神奈川大学を卒業後、JBL2の石川ブルースパークスを経て、2013年に当時bjリーグの大阪エヴェッサへ入団。

その後、京都、大阪と移り、2017年から3シーズンは京都ハンナリーズに在籍する。

冷静にボールコントロールができるポイントガードだ。

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背番号「10」復活! 「引っ張る立場でやってみようと思った決意の表れ」岡田優介

あと1本決めれば、3p個人通算1000本目がかかっていた岡田。

開幕戦1Q最初のポゼッションで3pを打とうとしたが、越谷#8長谷川智也にブロックショットで阻まれ決めることはできなかった。

しかし、メモリアルな瞬間はすぐにやってくる。

残り4:06、岡田はゴール下から左ウイングの位置へ走り込みパスを受け取ると、すぐさまジャンプシュート。

ボールはリングに吸い込まれ記録は達成される。

その後は攻守ともに存在感を発揮し、チームの開幕戦勝利に大きく貢献した。

「完成度が低いというか選手も揃っていないし、バーンズ選手は最近来たばかりなので、未完成な状態なので大変ですよ。今日は良く勝てたなという感じです。未完成な状況でここまでできるというのは、可能性を少し感じるチームですね」

岡田は開幕戦後に心境を語った。そして足りない部分を「経験」と話す。

「読みとかゲームの流れを掴む力、チームとして共通認識ができているかどうか、難しいことですけどね。抽象的なことですが、これをきちんと伝えて具体的なプレーに落とし込めるようにするというのは結構大事なことかなと思います。若い選手にとっては経験をしているわけではないので難しいですが。肌で感じて覚えていくようなものだと思います」

そして忘れてはならないのが背番号。

岡田は今シーズンから再び背番号「10」を背負う。

これはトヨタ自動車アルバルク時代につけていた背番号で、Bリーグから見てきたファンからすれば新鮮かもしれない。

「なんか初心に帰るというか、ルーキーの時からつけていた番号で思い入れもあったし、東京に戻ってきたというタイミングでまあいいかなと。たまたま空いていたというのもありましたし、またそういう気持ちでやってみようかなと。チームの中心というか、しゃかりきにやっていたころ、歯車ではなくて引っ張る立場でやってみようと思った決意の表れです」と背番号に想いを込めていた。

岡田は今年の9月で36歳となり、ベテラン選手と呼ばれる年齢となってきた。

「2日目がね、年寄りにはきついんですよ」とつい本音も。

しかし、復活した背番号「10」を背にこれからも存在感を見せつけてくれるのは間違いなさそうだ。

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「まだまだ発展途上ですから」綿貫瞬

岡田と同じく京都から移籍してきた綿貫。

大学卒業以来、久々に関東を拠点に活動することになった。

シーズン前のインタビューで「関東出身なので、味はやっぱり関東のほうが好きですね」と話していたが、チームのことになると少し悩んでいる様子だった。

「コミュニケーションが取れない。自分の役割が増えてきそうだ」

綿貫は、昨年左手首の手術をしていて、復帰するまで時間がかかっていたようだ。

「結構どん底でバスケットができないというか、怪我の影響からオフシーズンに引退を考えていた」ほどで、そこから様々なオファーの中からアースフレンズ東京Zを選択していた。

「B2なので上のカテゴリーに上げたいという気持ちがありました。昔からそういうストーリーが私にはあって、弱いチームを全国大会に、3部のチームを2部へとか、自分の中でバスケットボールのストーリーがありました。コロナ禍を経て、こういう道を用意してくれたのかな」と選んだ経緯を明かす。

実際にチームへ合流すると「若いな。身体能力の高さはすごいがバスケットのIQが低い」と綿貫は不安を感じながら、開幕戦を迎えていた。

開幕戦、綿貫はチームとしてシーズン最初の得点を決めて、勝利にも貢献した。

残念ながら2戦目は敗れて1勝1敗となったが、綿貫は疲れを感じながら少しばかり手ごたえを感じていたようである。

「疲れは半端ない。昨日で出し切りました。開幕戦は何が起こるかわかりませんが、不安はありました。開幕戦はケガからの復帰戦でもあり、私にとっては思い入れや違う緊張感を感じていました。東京Zに入団して、ベテランの岡田優介と私が期待をされるという立場となった時、どうにか一回インパクトを出さないといけないというのが正直ありましたので、それで勝ち切ったのは、まだこれからですが良かったと思います」

と開幕戦を振り返る。

そして2日目は「この試合は体力が厳しかった。プラスに捉えればベテランだけでなく若手が出てこないと絶対勝てないシーズンなので、そう意味ではケイン(・ロバーツ)とか(栗原)翼がちょっとずつ出てきたのは大分良い収穫だったと思います」と敗れながらも感触は良かった模様だ。

この日は2Qの立ち上がりで綿貫・岡田の2人がコートに立っていない時、越谷へ逆転を許した。

「まだまだコミュニケーションを取り切れていない。本当にこれから」と綿貫は前を向く。

どんなことを質問しても、綿貫は「まだまだ発展途上ですから」とチームの大きな伸びしろに期待していた。

「リカバリーをすることと、質の良いコミュニケーションをとって成長していきたい」

綿貫の新たな挑戦は、まだ始まったばかりだ。

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