【Bリーグ第2節】川崎が大阪に連勝、辻直人のPG起用などで「カメレオン的な色んなことができるチームになる」

バスケットボール
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文 マンティー・チダ

BリーグB1の川崎ブレイブサンダースは大阪エヴェッサをホームのとどろきアリーナに迎えて、今シーズン初のホームゲームを開催。

昨シーズン、レバンガ北海道戦以来のホーム開催となり、コロナ禍で制限された部分はあったが、アリーナは熱気に包まれていた。

試合は土曜日のGAME1が77-62、日曜日のGAME2も88-53でいずれも川崎が完勝。

佐藤賢次HCは「チーム全体でしっかりディフェンスができて勝利につながった」とディフェンスに手応えを掴んだ勝利だった。

特にGAME2は、#14辻直人が前半だけで11得点を稼ぎ、チームの勝利に大きく貢献する。

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「悔しい」ベンチスタートの辻直人が前半だけで11得点

出入りの激しい立ち上がりとなったGAME2。

川崎は#7篠山竜青のレイアップがターンオーバーとなり、そこから大阪#14橋本拓哉に速攻を許すなど、追いかける展開から試合は始まる。

#0藤井祐眞のタフショット、#21マティアス・カルファニも続いて逆転に成功するが、大阪#41ギャレット・スタツにゴール下を制圧されるなど、川崎が9-12とリードされて残り4分59秒を迎える。

ここで川崎・佐藤HCは篠山に代えて辻を投入。

辻は開幕戦から3試合連続でスタート5に名を連ねていたが、この日はベンチからスタートしていた。

「悔しい想いもありながら集中力を切らさずにできたのは、自分自身に覚悟を持っているためでした。集中力を切らせるのではなく見返してやる気持ちを持ちながら集中力を増すことによって、良い形で試合に入れた」

辻は感情を内に秘めながら集中力を高めていた。

「この試合が始まる前から、コートへ入れば積極的に狙っていくというのを決めていた」と話す通り、相手のターンオーバーから攻撃に転じ、辻はカルファニからパスをもらうとすかさず3pを決めて15-12と勝ち越しに成功する。

佐藤HCは「辻は昨日の試合でもオフェンスでは貢献してくれて、今日もそこを期待してコートへ送り出した。大阪のピックアンドロールディフェンスで、うちのビックマンにピッタリくっつくディフェンスをしていたため、出だしから篠山も藤井も良いアタックしていてシュートは入らなかったのですが、辻に変えたことで違ったピックアンドロールディフェンスからの起点ができたのかなと思います」とこの時間に辻を起用した意図を話す。

1Qを21-17でリードして迎えた2Q。

1Qで2本の3pを決めていた辻がジャンパーで先制すると、チームに攻撃のスイッチが入る。

#27熊谷尚也からコーナーでパスをもらった#4青木保憲が3p、辻もこの日3本目の3pで続き、#35ジョーダン・ヒースも3pを沈めた。

一方のディフェンスも1Qでゴール下を制圧されていたスタツの動きを止めるなど無失点。わずか3分弱で川崎のリードは17点までに広がった。

終盤にも#24大塚裕土が3p2本を含めて8得点。

一時は3pとコールされたものが審判団の協議により2pシュートとなったものの、気持ちを切らさずにその後のポゼッションで3pを決めていくなど、オフェンスに抜かりが無かった。

結局、川崎は50-25と大阪に大差をつけて前半を終了。

後半に入っても、川崎は出だしのディフェンスで大阪#55ジョシュ・ハレルソンのポストプレーを抑えると、#22ニック・ファジーカスが2連続で3pを沈める。

その後は終始安定したディフェンスで大阪を50点台に抑えて、このカード2連勝とした。

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「カメレオン的な色んなことができるチームになる」篠山竜青

辻は11得点でアシストも3本記録し、時間帯によってはポイントガードも担っていた。

辻のポイントガードといえば、今年の天皇杯を思い出すだろう。

篠山、藤井が欠場し、辻は準決勝からポイントガードとして先発出場していた。

大きなステップアップを果たした後のレギュラーシーズンは、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、シーズン途中で終了に追い込まれる。

しかし、辻にとってはこの経験が追い風となり、今シーズンはポイントガードとしても役割を果たしていた。

「今シーズンの新しい取り組みではないですが、そこはもっとスキルアップさせてプレーの幅というか、ひとりの選手としてもステップアップしていくために必要なことだと考えています。今日は完璧ではなかったのですが、昨シーズンまでとは違う、スキルアップしているところを少しは見せられたのかなと思います」

これまではパスを受けてから3pを打つのが辻のシュートパターンだったが、この日はドリブルを突きながら3pを決めるシーンもあり、辻の新たな得点パターンとして確立しつつある。

そして、何よりも辻がポイントガードに入ることで、チームとして攻守両面で新たな戦術が生まれるのが大きい。

主将であり、ポイントガードである篠山は辻のポイントガード起用について「単純に層は厚くなるかなと。ファウルトラブルや怪我などのアクシデント、アジャストというのは対処しやすくなると思いますし、僕や藤井、青木とは違う種類のポイントガードをできるのが辻だと思います。相手からすれば、ひとりひとり持っている色が違うし、その中でプレーを選択して、それぞれの武器がしっかり生きるようなセットプレーというのが用意されているので、コートに入るポイントガードによっては、ゲームの組み立て方やコールするプレーが全く違うことがあると、相手は守りづらくなる」と前向きに捉えていた。

そして、辻のポイントガード起用も含めて、完成度が高くなれば「カメレオン的な色んなことができるチームになる」と篠山は期待する。

「ポイントガードに限った話ではないですが、ひとりひとりの特徴や武器に合ったプレーを遂行する。色んな組み合わせでオフェンスやディフェンスができるという意味では可能性がたくさん広がる。まだまだ荒削りですが、完成度が高くなれば本当にカメレオン的な色んなことができるチームになっていくのではという手応えはあります」とチームの可能性を話した。

川崎はこの試合前半25点リードで終えるが、後半も決して気を緩むことは無かった。

プレータイムを見ても一番長いのがチーム最年少の#11増田啓介であり、この日チーム最多得点のファジーカスや辻、篠山はいずれも20分を切っていて、チームとしてもタイムシェアができた格好となっている。

篠山はこの試合を「グッドゲーム」と総括し、佐藤HCも「40分間、自分たちがやるべきことを最後まで徹底するという昨日の課題を修正できた」と手応えを口にする。

まだまだ課題があるものの、川崎はこうした試合をどれだけ続けられるのか。

「カメレオン」のようなチームに進化した時こそ、川崎悲願のリーグ戦優勝は見えてくるのだろう。

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