文・写真 マンティー・チダ
プロバスケットボールBリーグB1に所属する横浜ビー・コルセアーズは、トッケイセキュリティ平塚総合体育館でアースフレンズ東京Zを迎えて合同練習会を実施。
5分間のスクリメージを6本実施する形式で合同練習会は行われ、横浜65‐47東京Zという結果になった。
山田謙治 AGM 兼 ACが中心となりディフェンスを強化
横浜は今シーズンから指揮するカイル・ミリングHCや昨シーズンから契約継続の#7レジナルド・ベクトン、新加入の#1パトリック・アウダといった外国籍選手がコロナ渦の影響で来日できておらず、さらに今シーズンから主将の#46生原秀将やベテラン#25竹田謙、も怪我で不在という厳しい状況でこの日を迎えていた。
この日の合同練習会は勝敗よりも、ここまでの練習の成果を試す場でもあった。
だから結果というよりは内容重視のようだ。
カイルHCが不在の中、チームを預かるのは山田謙治アシスタントGM兼アシスタントコーチ(以下 山田AGM兼AC)。
現役時代は7シーズン横浜で過ごし、bjリーグ時代の2012‐13シーズンでは優勝を経験。
背負ってきた背番号「13」はチームの永久欠番となり、文字通りビーコルのレジェンドでもある。
「ここまで2週間、強調して取り組んできたことはディフェンス。フルコートでピックアップするということを意識し、強度も高くすることを重点的にやってきたので、収穫もあり課題もあった」と山田AGMはこの合同練習を通してこう振り返る。
カイルHCが不在の中で練習を積むことは可能ではあるが、難易度も高いはずだ。
山田AGM兼ACは「カイルHCとは連絡をよく実施していて、カイルHCがやりたいバスケをここまでやってきている中である程度落とし込みはできていると思う。細かいルールとかはカイルHCが来日してからになると思うが、もしかしたら開幕も不在という可能性もあるので、考えていかないといけない」と現状を話す。
コーチ同士、コーチと選手、選手同士のコミュニケーションを大切に
毎日の練習や試合の映像は随時カイルHCに送信しているようで、指摘があればメールをもらうという体制でコミュニケーションを図っているようだ。
「全体は私が見ていますけど、細かい部分は加藤ACが本当によくやってくれている」とコーチ同士では今のところ問題なく戦術を落とし込めているようだ。
そして選手とのコミュニケーションについてはこのように話す。
「今回は良い意味でまじめな選手が多い。練習も一生懸命で、オンとオフをうまく切り替えてくれればと思うぐらい。合同練習会の試合前にも五つ指示を出したが、そのうちの一つがコミュニケーション。選手同士でも話をしなさいと伝えている」
若きシューターの#22秋山皓太には「空いたら打ちなさい」と、新加入の#18森井健太には同じガード出身としてアドバイスやコミュニケーションを図る場面が試合中でも見られた。
こうして不利な状況下でもしっかりとしたコミュニケーションを図ることは大事なことである。
昨シーズンは、シーズン途中にチーム内のコミュニケーションを図ることがだんだん難しくなり、練習の質が落ちた時期もあった。
コミュニケーションを図ることさえ忘れなければ、あとは成長あるのみ。開幕戦でどこまで仕上がってくるのか楽しみである。