【関東大学春季大会】東海大学がディフェンスの強度とブレークダウンで早稲田大学を圧倒

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©マンティー・チダ
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文 マンティー・チダ

※2ページ目・3ページ目に写真を多く掲載しています。

関東大学春季大会Aグループは5月9日、早稲田大学上井草グラウンドで1試合が行われ、東海大学(昨年度リーグ戦1位)が早稲田大学(同対抗戦2位、全国選手権準優勝)を48-24で下した。今季初戦となった両大学。東海大学がディフェンスとコンタクトの強度、セットプレーからペースを掴んで、試合を優位に進める。

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東海大学・丸山凜太朗が先制点と逆転トライで勝利に貢献

東海大学は、試合開始から早稲田大学に自陣へ攻め込まれていたが、タッチキックで敵陣に入り込むと、SO武藤ゆらぎが抜け出してパスを受けたCTB丸山凜太朗が前半6分に先制トライ。しかし、ペナルティーから早稲田大学に自陣へ入り込まれる時間帯が続き、21分にはWTB堀尾健太に同点トライ、SO吉村紘のコンバージョンで早稲田大学に逆転を許した。その後もSH河村謙尚にトライを許すなど、東海大学は12-14で早稲田大学にリードされて前半を折り返す。

後半4分、追いかける東海大学は自陣からのキックパスで敵陣に走り込んでいた丸山が、そのまま独走して勝ち越しに成功すると、11分には相手陣内でラインアウトからモールで押し込みFB酒井亮治がねじ込んで、丸山のコンバージョンキックも決まって26-14とリードを広げた。

その後も、東海大学がセットプレーやブレークダウンで優勢に立ち、19分には再びモールからHO土一海人がトライ、33分にはラックからLO小池隆成が自ら持ってポール下に飛びこむと、37分にはハーフウェイラインから武藤がペナルティーキックを成功するなど、終始早稲田大学を圧倒。東海大学が今季初戦で昨年度の全国大学選手権準優勝チームに勝利した。

「東海大学は今後ターゲットになるチーム」

試合が行われた早稲田大学上井草グラウンドは気温も高く、キックオフ時点でほぼ無風の中始まるなど、暑さとの戦いでもあった。

東海大学は、前半から自陣に攻め込まれ苦しい時間が続いたものの、粘り強いディフェンスから2点ビハインドで折り返した。これがむしろ東海大学にすれば大きな自信となったようだ。後半のはやい時間帯で、ハイパントから丸山が抜け出して独走トライを決めると、ここからは東海大学のペースで試合は進む。

この試合の先制点と逆転トライを決めた丸山は「気温も上がり厳しいゲームになりましたが、勝ち切ることができて良かった。このチームのために100%の力を出せるようにと思っていたので、それが保証できた」と自身のプレーを評価した。

前半は早稲田大学の攻撃に苦しんでいた東海大学。「多彩な攻撃を持っているチームなので、非常にディフェンスしづらい相手でした」と丸山も早稲田大学の攻撃には手を焼いていたようだが、自らの独走トライから立て直してチームの勝利に貢献した。

対戦相手の早稲田大学・大田尾監督に「バックファイブ、12番(丸山)、13番(WTB伊藤峻祐)の能力は高い」と評価されたことから、東海大学のバックス陣が早稲田大学に能力を示せたのは大きな収穫だろう。「今後ターゲットになるチーム」と2年ぶりの選手権王者返り咲きを目指す早稲田大学にとっても、マークが必要なチームになった。「ディフェンスのプレッシャー、ブレークダウンの圧力はすごく感じました」とプレーしていたCTB長田智希主将やFL相良昌彦にも、しっかりインパクトを残した模様だ。

東海大学の木村季由監督は「やるべきこととやってはいけないことがまだまだ混在している。正しいプレーの選択ができるようにしていくことが大事」とチームの課題を示す。昨年度、東海大学はリーグ戦を制したが、全国大学選手権で帝京大学に敗れてベスト4入りを逃している。念願の全国大学選手権初優勝に向けて、更なる持ち味の強化が求められるようだ。

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