文 マンティー・チダ
◆3季ぶりに復帰の安齋結花が先制点、千葉Lが1点を守りきり完封勝利
女子サッカーWEリーグは、5月8日にAGFアリーナでプレシーズンマッチを1試合開催し、ジェフユナイテッド千葉レディース(以下千葉L)が日テレ・東京ペレーザ(以下東京NB)を1-0で下した。
試合開始から東京NBが攻めて千葉Lが守る図式で進むものの、先制したのは千葉L。前半18分、MF#13曽根七海からのスルーパスに反応したMF#18安齋結花が抜け出して左足でゴールへ蹴り込んだ。その後、DF#2清水梨紗が攻撃参加するなど、サイドからの攻撃に活路を見出してきた東京NBに対して、千葉Lはゴールを割らせずに前半を折り返す。
後半に入っても、千葉Lは序盤から自陣で東京NBの攻撃を受け続けるも、最終ラインを中心に堅守で得点を許さなかった。前後半合わせて15本のシュートを止め続けた千葉Lが、前半で得点した1点を守り切りプレシーズンマッチ初勝利をあげる。
先制点をあげた安齋は3シーズンぶりに千葉Lへ復帰した。「パスが来ると思ったので、信じて走りました。相手の守備陣も来ていましたが、打ち切ってよかった」とそのシーンを振り返る。
千葉Lは、4月29日の大宮V戦では0-1で敗戦する。そこから先発メンバーを大幅に入れ替えてこの日の試合に備えていた。「選手全員にチャンスを与えたかった」とその意図を説明したのは、千葉L猿澤真治監督。
「日テレ(・東京ペレーザ)に自分たちらしい試合が出来ました。選手たちも良い経験になったと思います。最後までハードワークで行こうと試合前に話をして、前半は自分たちで試合を動かせた。最後はいっぱいになったけど、流れを掴めたのは大きい」と試合内容を評価する。安齋も「チームとしても勝ちたかった。ハードワークして良かった」とピッチ上で戦う選手の一人として、手応えを掴んでいた。
東京NBもこれまで日本女子サッカーリーグを15回制するなど、日本の女子サッカー界を引っ張る名門チーム。千葉Lはなでしこリーグカップや皇后杯を制しているが、前身の形式も含めてトップリーグの優勝経験がまだない。9月に開幕を控える女子プロサッカーリーグWEリーグへ向けて、堅守の威力が更に増すようであれば、リーグ上位に食い込む可能性は十分に考えられるだろう。