【Bリーグ第4節】アースフレンズ東京Zが7連敗「ショットクロックバイオレーション」から見えたボールシェアへの意識

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バスケットボール
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文・写真 マンティー・チダ

BリーグB2に所属するアースフレンズ東京Z(以下東京Z)は25日に、世田谷区立総合運動場体育館で仙台89ERS(以下仙台)と対戦し57-80で敗れ、これで7連敗となった。

今シーズンの開幕戦となった越谷アルファーズに劇的な勝利をしてから、勝ちに恵まれていない。

いったいチームに何が起こっているのだろうか。

まずは7連敗となった仙台戦から振り返ってみることにする。

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仙台に終始主導権を握られて7連敗

東京Zは#20イシュマエル・レーンのジャンパーで先制し、#32ナンナ・エグーと続き、#10岡田優介の3pシュートで7-2と好スタートを切る。

しかし、仙台#22笹倉怜寿のジャンパー、#21エリック・ジェイコブセンのバスケットカウントなどで7-9とあっさり逆転を許した。

東京Zはタイムアウトで流れを切ろうとするが、オフェンスでターンオーバーが続き、仙台#91片岡大晴にはスティールからファストブレイクを決められて8-13と引き離される。

その後もジェイコブセンにバスケットカウントを決められるなど、10-16で仙台にリードを許して1Qを終了。

2Qに入っても東京Zは#40ドゥレイロン・バーンズの3pシュートのみ決まって、その後得点が伸びない。

一方の仙台もスコアメイクができず、重い流れのまま残り5分を切る。

東京Zは仙台のファウルから獲得したフリースローを決めていくが、仙台#5ダニエル・ミラーのアシストから#7澤邉圭太のカットイン、さらにミラーのバスケットカウントが決まり17-25と再びリードを広げられた。

終盤、東京Zもバーンズの3pシュートで接近するも、仙台にタイムアウトを挟まれてミラーのバスケットカウントなどで22-32とリードされて前半を終了する。

後半の出だしも仙台に主導権を握られる。

片岡に連続得点を許すと、ミラーのポストプレー、ジェイコブセンの得点で25-40と点差は15まで開いた。

東京Zは#24髙木慎哉が3pシュートを2本決めて追い上げを図るも、仙台#15渡辺翔太に連続で3pシュートを入れられるなど、40-55とされて最終Qへ向かう。

4Q、東京Zは#13坂井レオがバスケットカウントを決めて流れを向かせたいところだったが、仙台に得点を許した後のオフェンスでショットクロックぎりぎりのジャンプボールシチュエーションとしてしまい、相手にボールを渡すことになる。

次のオフェンスでもショットクロックバイオレーションで攻撃権を失うと、仙台#26金城茂之に3pシュートを沈められて43-60とされ、東京Zはたまらずタイムアウト。

一旦は#17綿貫瞬のジャンパーが決まるものの、仙台澤邊にスティールからファストブレイクを決められ、45-65とされて東京Zは再びタイムアウトをコールする。

その後、#4ケイン・ロバーツが個人技で見せ場を作るが、仙台に終盤連続で得点を許して万事休す。57-80で東京Zは敗れた。

各選手の役割分担が徹底できていたのか

この試合で東京Zは7連敗を喫した。

前日も仙台と対戦していて、その時は自分たちの時間帯もあったが、この日はそれさえもできなかった。それを象徴する数字がある。

ターンオーバーが16を数えたのだ。

その中でもショットクロックバイオレーションを5回カウントしている。

もう少しでショットクロックバイオレーションだったジャンプボールシチュエーションを含めると事実上6回やっていた。

改めてルールを確認すると、ボールを保持したオフェンスチームは24秒以内にシュートを打たないとショットクロックバイオレーションがコールされる。

つまり、シュートを打てないまま相手チームに攻撃権が移ってしまうことになり、通常オフェンスはシュートを打って終わりたいところだが、シュートを打たずに終わってしまうと嫌な雰囲気がコート上を覆うことになり、相手チームに流れを渡してしまうケースが多いのだ。

話を戻すと、東京Zはショットクロックバイオレーションをもどきも入れれば6回していた。

東頭俊典HCは「それは完全に自分の責任でありますが、打たせたい選手にボールが行かないことがプレシーズンの頃からずっと課題でした。レーンが合流して全員が揃った段階で、ある程度打たせたい選手にボールを集める。昨日はそこにボールが渡っていました。シュートを打つとか打たないとかのジャッジが良くないし、ディフェンスも仙台のように当然シフトをしてくるのでバランスとか考えないといけない。レーンには打たせたいシュートを打たせているが、それを外しているのも問題。ショットクロックとか相手のディフェンスの関係で打たなきゃいけないものも打てていない。仙台はそこの役割分担が徹底できていた。ミラーとジェイコブセンは徹底して狙っていくし、鎌田もちょっと空いたらシュートを狙うといった役割が明確だった」と現状のチーム状況をこのように解説する。

後は「主力の体力」をマネイジメントできなかったことを悔やんでいた。

起用法に関連するのかもしれないが、選手の役割が徹底しきれなかったのが課題のようだ。

「ボールシェアを気にしすぎている」久岡幸太郎

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ではコート上に立つ選手はどう感じていたのか。

今シーズンのキャプテンを担う#14久岡幸太郎は「我慢かな」と開口一番コメントする。

「もちろん悔しいしもっとできると個人的には思っています。でも今は我慢かな。昨シーズンとは違うが、チームに対してやるべきことがあってそれを完璧にこなしてから自分の色をもっと出すべきかと。そこを徹底して勝てば継続すればよいし、勝てなければ方針は変わってくると思います」

久岡はこのようにチームの現状を捉えていた。そして、ショットクロックバイオレーションの多さについて聞いてみると「最近多いですよね」と自覚をしていた。

「今シーズン、メインになる選手にボールを集めてという指示もあるし、ボールをシェアして体を動かすという指示もあるのですが、その指示に対応しながら各選手が状況判断を24秒のうちにしないと点はとれない。私たちは言われたことを遂行しようとしているという段階で、白か黒かではなくグレーな部分、白と言われたら白しかできない現状です。あと3秒しかないのにパスを回すのではなく、自分で攻めないといけないということは考えないといけない」

その上で「ボールシェアを気にしすぎている。点を取ることが最終目的なのに、そこまでできていないのは個々の状況判断ミスですし、柔軟にできていない」と久岡は話す。

「多分みんなフリーを探し過ぎているのかな」髙木慎哉

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髙木も久岡同様に「ボールシェアの意識が強すぎる」とショットクロックバイオレーションが多い理由をこう話した。

髙木は開幕節の越谷戦こそ2試合連続で2桁得点をたたき出し、ルーキーイヤーながら好スタートを切ったのだが、ここ数試合はやや低調気味で仙台戦のGAME1は無得点に終わっていた。

「迷ってしまっています。岡田さん、ドレイ(バーンズ)、イシュ(レーン)とコートに立っていると、そこは起点になるということで見過ぎているのかな。福島戦は自分でミスをしてしまい、自分でやり過ぎたのかなと思います。仙台戦は逆に周りを見過ぎていたというのもあります。東頭HCからも周りを見ろと言われてしまい、今は周りを見すぎているのかもしれない」とここに来て得点が伸びていない理由を明かす。

ボールシェアの話に戻すと「多分みんなフリーを探し過ぎているのかな」とした。

「ボールシェアを意識することは必要ですが、打てる時には打たないと24秒を経過してターンオーバーになってしまうので、打つべき時は打った方が良いのかなと思います。あとは確率ですね。そこで決めきる確率とディフェンスで相手の強いところをつぶしに行った方が良いのかなと思います」

こう聞いてみると、久岡と髙木はほぼ同じ視点で問題点を捉えていた。

目指すところをぶれてはいけない

ではチームとしてこれからどう立ち向かっていくべきなのか。

久岡は「目指すところをぶれてはいけない」と強調する。

「まずは目指すバスケットに対して遂行すべきことはしていかないといけない。これはチームとして曲げたくないこと。誰か一人が「俺がやる」となってしまいバラバラになってしまうのは良くないことです。あとはコミュニケーションを図ることで一つ勝てたりすれば、良い循環になるでしょう」と付け加えた。

GAME2では、ロバーツがバックコートから一気にとんでもないスピードでリングに向かってアタックし、ひとりで得点をクリエイトした場面があった。

「ケインもそうですし、#2栗原翼もそうですが、ひとりでスクリーンなしから点を取れる能力を持っていますし、その能力とベテラン陣の頭脳(スクリーンを使う技術など)が組み合わさると、相手としては守りづらいでしょう。ケインも1対1で集中していれば、岡田さんのスクリーンがかかってきて、ノーマークになってという形を東頭HCは融合させたいと言っていますし、確かにボールをシェアしろと言われていますが、それぞれの役割を担うことが大事です。リングにアタックする選手、パスをコントロールする選手、点を取る選手、パスを回す中でも自分の強みを出していけるようになれば良いバスケットになるのかなと思います」

一方の仙台は役割が徹底していて、自分たちのバスケットができていた。

桶谷大HCも「優勝できそうな匂いがする。自分たちが成長できるチームでもあるし、簡単に自信を失わないチーム」と顔色もよく満面の笑みで話し、言葉と表情からも相当な手応えを掴んでいる様子だ。

一方の東京Zは、全員が揃ってそれほど時間が経っていない。

仙台がシーズン前にB1の5チームと試合をしていたことに対し、東京Zはメンバーも揃わず、練習試合も東京のチームということでなかなかできないままシーズンを迎えている。

この時点で相当の差だ。

28日の試合を終えると、Bリーグは1週間強日程が空くことになる。

ここで東京Zはどこまでチーム力を上げられるのかが重要だ。

一人ひとりが役割を認識してやるべきことを遂行すること、それができると若手とベテランの融合が叶う可能性が高くなる。

彼らが求めるチームビルディングをこの時期でしっかり固めたいところだ。

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