文 マンティー・チダ
Bリーグの横浜ビー・コルセアーズ(以下 横浜)が28日、横浜国際プールで富山グラウジーズ(以下 富山)と対戦し、90-96で敗戦。
GAME1に続いて連敗を喫した。
富山戦から、#10アキ・チェンバースが怪我から復帰したものの、PG#46生原秀将が戦線離脱中。
#18森井健太がPGとしてスタートから出場する。
GAME1では#2ケドリック・ストックマン・ジュニアとローテーションをしていたが、GAME2ではポイントガードを置かずにビッグラインナップで富山に勝負を挑んでいた。
終盤にミスが続き富山に敗戦
出だしから富山に5回連続で失点を喫し、0-13とビハインドでスタートした横浜。
残り5分前後で森井から#32エドワード・モリスに交代してビッグラインナップを形成する。
#1パトリック・アウダのレイアップを皮切りに追い上げ体制を図ると、ここ数試合力を発揮しているゾーンディフェンスで相手の得点を止めることに成功。
Q終盤にはゾーンディフェンスに更なる磨きがかかり、モリスのダンク、チェンバースやアウダの得点で逆転し、20-16で富山を4点リードして1Qを終える。
2Qに入っても、横浜は富山に対してゾーンディフェンスを敷き続けて得点を止めると、#4ロバート・カーターと#30須藤昂矢のジャンパーなどで加点。
モーションプレーから須藤が2連続で3pを沈めるなど、残り5分59秒の段階で30-24とリードを広げていく。
しかし、中盤から富山に得点を重ねられ、40-40の同点で前半を折り返した。
後半に入り、横浜は前半既に2つのファウルをもらっていた森井が、立て続けに2回連続個人ファウルを受ける。
ここで横浜ベンチは森井を下げてチェンバースをコートに入れると、ポイントガードのポジションへ。それでも富山と拮抗した展開に持ち込んでいた横浜は#9森川正明からモリスをコートに入れて、再びビッグラインナップを形成。
カーターやアウダがフロントコートへボールを運び、ハーフコートでバスケットを展開した。
ディフェンスではゾーンディフェンスを敷き、相手の得点を最小限に抑えた。結局、67-67と両チーム譲らず、最終Qへ試合は進んでいく。
4Qに入ると、オフィシャルタイムアウトまでは接戦で試合が進むが、そこからターンオーバーが続いたことで、富山に得点を許す展開に。終盤横浜はチェンバースが孤軍奮闘するも、90-96で富山に敗れた。
ビッグラインナップとポイントガードレスでアップセットを誓う
「良いバスケットは出来ていた。しかし、4Qでは自分たちのミスが多かったと思います。宇都宮戦ではアップセットを起こせれば」
試合終了後、横浜カイル・ミリングHCは開口一番このようなコメントを残す。
司令塔の生原が不在で、ポイントガードの選手が足りない中、採用した布陣がビッグラインアップであり、ポイントガードレスだった。
ポイントガードを起用しない時間帯では、カーターやアウダ、チェンバースがそのポジションを担う。
「森井がファウルトラブルになってから、チェンバースがポイントガードの仕事をしてくれた。ビッグラインアップの時間でしたが、カーターやアウダもボールを運べるので、その分スペーシングが重要になるのかなと。アウダ、ベクトン、モリスが同時に出場しているときには、誰かしらシュートを打たないといけないので、ビッグラインナップやポイントガードがいない時間帯というのはこれから増えるのかなと思います」とミリングHCはこのラインナップの可能性を示唆した。
もちろん、戦線離脱している生原の復帰も待ち遠しいところだが、ミリングHCは生原が戻ってきたとしても「このシチュエーションはある」とした。
「何が起きてもおかしくないのかなと思います。その試合の中でファウルトラブルが起きるかもしれない。生原の復帰もめどがわからない状況ですが、タフなスケジュールの中で練習の時間を設けられなくて、選手に説明してそれをやってもらうという状態が多くはなっていますけど、生原が帰ってきてもそういうシチュエーションは出てくるのかなと思います。バスケットの中で1番ポジションと5番ポジションのコンビが良ければ、トップチームになっていきます。コンビネーションが上手くいっていないところもあるので、解決策を見出していきたい」と続ける。
レギュラーシーズンの残り試合が少ない中で、横浜としても上位チームと対戦が続いていく。
すでにチャンピオンシップ出場権は厳しい状況となっているが、アップセットを続けていくことで、チーム内が活性化する。
ミリングHCは私たちにどんな景色をもたらしてくれるのか楽しみだ。