【バスケBリーグ第4節】横浜BCが大型補強の島根から連勝ならず、古牧昌也を先発とするも選手起用の難しさが露呈

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バスケットボール
©マンティー・チダ
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文 マンティー・チダ

Bリーグ、横浜ビー・コルセアーズ(以下:横浜BC)は24日に、横浜国際プールで島根スサノオマジック(以下:島根)と対戦し、89-95と敗戦。23日のGAME1から同一カード連勝とはならなかった。

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古牧昌也を先発に起用するが、島根にペースを握られて連勝ならず

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横浜BCは、先発にディフェンスで売り出し中の#8古牧昌也を起用。ディフェンシブな体制で臨むが、1Qからテンポの速いゲーム展開となり、#2レイトン・ハモンズが1Qだけで20点を稼いでチームを牽引するが、島根も4点差で喰らいつく。2Qに入り、島根にオフェンスリバウンドから優勢とされるも、横浜BCは前半を47-45とわずか2点差ながらリードをして折り返す。

後半、出だしから島根にオフェンスリバウンドでゴール下を制されると、#8リード・トラビスのジャンパーで早々に同点とされ、#4ニック・ケイにスティールからファストブレイクを決められて、横浜BCは島根に逆転を許した。

その後、#1パトリック・アウダのレイアップ、古牧のファストブレイクで、横浜BCはリードを奪い返すが、島根#3安藤誓哉に3pを沈められて再び逆転されると、金丸に2連続3p、ケイのジャンパーで、53-60と島根に点差をあけられた。タイムアウトを挟んで、#32エドワード・モリスがQ最後に3pを沈めるが、横浜BCは62-65と3点ビハインドで3Qを終える。

なんとか追いつきたい横浜BCだが、4Q出だしに失点を重ねて島根に引き離されると、#8リード・トラビスのバスケットカウントで、ついに8点のリードを許した。横浜BCは#7レジナルド・ベクトンとアウダがファウルアウトで退場となるが、ハモンズの3pをきっかけに#9森川正明とモリスが得点し、オールコートディフェンスで粘りを発揮するが、あと一歩及ばす。残念ながら、横浜BCはホームで同一カード連勝とはいかなかった。

ベクトンとの組み合わせを考えて古牧ではなく須藤を起用

青木勇人HC ©横浜ビー・コルセアーズ

今季、安藤や金丸といった日本代表経験者が新加入するなど、大きな補強で注目を浴びていた島根。ホーム開幕戦では、昨季リーグ王者の千葉Jに対して、トランディションで勝利を掴んでいた。そんな島根に対し、横浜BCはGAME1の出だしこそ劣勢ながら、ベクトンが23得点15リバウンドのダブルダブルでチームを牽引し白星を掴んでいたが、連敗は避けられない島根に、しっかりと対策を練られていた。

「今日は島根のペースで試合が進み、うちは点を取れていたけど、どれだけポゼッションを減らせるのかというのがテーマだった」と青木HCは記者会見の冒頭でこう切り出した。

GAME1では、ベクトンがリバウンドで奮闘したものの、オフェンスリバウンドでは大きく水をあけられる。GAME2は古牧を先発に起用して、島根のオフェンスを1回で終わらせ、自分たちのペースとしたかったが、島根のペースに飲み込まれる格好となった。その裏側では選手起用に腐心する横浜BCベンチの姿が見え隠れする。

「ファウルトラブルとベクトンのプレータイムに制限があって選手起用が少し難しくなった」

後半開始から、横浜BCは前半同様のスタート5で臨むが、序盤から島根にオフェンスリバウンドを取られ、2分も経たないうちに、ハモンズからベクトンに交代する。「ベクトンを使うということは、ポストに選手をかけてくることが予想できたので、一人シューターを置きたかった」という理由から、残り6分19秒、須藤が古牧と交代してコートに送り込まれ、金丸とマッチアップすることになった。

前半、古牧と2人で金丸の得点を抑えていたが、その場面では金丸にスペースを見つけられて3pを2本連続で決められた。「古牧が金丸を止めていたのはわかっていたけど、(島根に)離されかけていたので、変化をつけたかった」と青木HCは須藤起用に踏み切ったのだが、それが裏目に出てしまった。「チームとしてやられた訳で、そこをうまくケアできなかったという感覚」と青木HCは須藤個人ではなく、チームとしての問題だとする。

ベクトンの起用に制限があることから、リバウンドで優位に立てなかったことが、結局は敗因に繋がった。終盤は、前半から蓄積された個人ファウルの影響で、ベクトンとアウダがファイブファウルで退場。チーム全体を見渡しても、ファウルの数が多い状況となってしまった。「セカンドチャンスポイントとフリースロー、全部繋がれてポゼッションの数で島根のペースになってしまった。そこには気を付けていたにも関わらず、難しい試合になった」と青木HCは試合を総括する。

オフェンスリバウンドで劣勢だった横浜BCにしてみれば、早い時間でベクトンを投入し、ペイントエリアを制圧して、リバウンドから流れを変えたかったのだろう。そのための組み合わせとして、古牧ではなく須藤を選んだということになる。ベクトンがもし万全であれば、モリスも含めてビッグラインナップという選択肢があったのかもしれない。

今季の横浜BCは8試合を終えて、4勝4敗としている。2019-20シーズンも同様な成績ではあるが、劣勢になってもズルズルいかず、粘りを発揮できるようになってきた。あとは、勝負にどこまで徹することができるのか。選手のコンディションとベンチの選手起用。これがうまくかみ合えば、この日の負けは回避できたのかもしれない。選手とベンチの想いが、今よりもっと同じ方向に寄せられれば、チーム力アップが期待できる。

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