文・写真 マンティー・チダ
昨年にインカレ3連覇を達成した東京医療保健大学。
恩塚亨監督と選手たちは新しいシーズンに向けてスタートを切ろうとしたものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響で春の選手権大会や新人戦が軒並み中止に追い込まれた。
そして、迎えた秋のリーグ戦は規模縮小ながら直前に開催が決まった。
今回は今シーズンにかける選手たちにそれぞれの想いを伺った。
最後は林とともに1年生ながら主力を担う岡本美優。
「苦手なディフェンスも頑張りレベルアップしたい」岡本美優
林真帆とともに注目すべき1年生は#77岡本美優。
昨年は桜花学園で3冠を達成し、実績を引っ提げて東京医療保健大学に入学した。
「遅れたデビュー戦でしたが、チームにも慣れてきて手ごたえを感じています」
岡本はリーグ戦開幕からスタート5で出場し、結果を残していた。
高校の頃は3pを打っていなかったが、恩塚亨監督からのアドバイスで3pを多投している。
「3pが強みになって、それによりディフェンスが出てくればドライブから勝負できるので、高校よりもレパートリーが増えました」とアドバイスによって成長できた模様だ。
桜花学園から東京医療保健大学へ進学する際には、白鴎大学と進路で迷っていた。
「東京医療保健大学はバスケ日本一の大学で、私は高校の時に日本一へなる難しさを知りました。将来はWリーグで活躍したいと考えていて、高卒からWリーグという道もありましたが、今のままでは通用しないという自覚もあり、レベルアップという点で一番と思ったのが東京医療保健大学でした」と選んだ理由を挙げる。
コロナ禍により春の選手権大会や新人戦の中止が発表されても、岡本はこの間を「無駄では無かった」とした。
「コロナ禍だからこそ不安とかをチームで勉強して、バスケットボールの整理に時間を使うことができました。これまで当たり前にやってきたことが当たり前でなくなった時に、改めて感謝の気持ちを持ちました。残念な気持ちがある中で、東京医療保健大学がレベルアップした姿を見せられたらと思っています」とむしろ充実した日々を過ごしていたようだ。
オフェンスでは成長を遂げた模様だが、ディフェンスは「苦手」だと話す。
「こういう時はこう守れとか、一瞬の勝負に賭けろとか、人間としても成長できるところに力を置きたい」
恩塚監督からも「ミスしたから後だからこそ次のプレーを頑張るとか、取り返せとか結構言われています」とアドバイスを受けていた。
今後に向けては「高校のころとは違ったところをファンの皆さんや家族、今まで私と関わってきた人たちに成長を見てもらいたい」と意気込む。もちろんディフェンスについても「はい」と一言ながら誓った。
オフェンスはもちろんのこと、苦手だといったディフェンスの進化を早く見たいものだ。