文 マンティー・チダ
ラグビー第11回関東大学春季交流大会Aグループ第7週が6月5日に早稲田大学上井草グラウンドで1試合が行われ、昨季全国大学ラグビーフットボール選手権大会覇者の帝京大学が、早稲田大学を52-26で勝利。不戦勝以外では今季公式戦初勝利として、勝ち点も15まで伸ばした。
モール、ディフェンス、ブレイクダウン、強さが目立った帝京大
早大のキックオフから始まったこの試合。最初のキックで帝京大がボールの処理を誤ってラインを割り、その後のラインアウトから早大SO守屋大誠に先制トライを献上。しかし、直後の8分に帝京大はハーフウェイラインから左右へ展開し、CTB二村莞司が右隅にトライ。SO高本幹也のコンバージョンで7-7の同点に持ち込んだ。
10分には、早大のキックを受けた自陣から、WTBミティエリ・ツイナカウヴァドラが右サイドをゲインして敵陣へ入り込むと、最後はツイナカウヴァドラが飛ばしパスに反応して追加点。18分には敵陣からのラインアウトモールで押し込み、HO福井翔がトライ。21分には二村が早大のパスを自陣でインターセプト。そのままゴールポストまで独走するなど、帝京大は24-7までリードを広げた。二村はトライを寸前で止めるディフェンスでもチームに貢献する。
25分、27分と早大に連続トライとされた帝京大だが、40分には早大のペナルティからタッチキックを選択し、敵陣からラインアウトを敢行すると、再びモールで押し込み、展開からWTB高本とむが抜け出してトライ。帝京大は早大に31-19として前半を折り返した。
後半に入って2トライを追加した帝京大。早大のアタックに対してもタックルなどでラインを上げさせずに試合終盤になってもディフェンスの強度を下げることが無く、前後半合計8トライをあげた帝京大が、早大を退けた。
序盤こそ、ボールの処理を誤って早大に先制点を許した帝京大だが、同点に追いついてからはモール、ディフェンス、ブレイクダウンと持ち味を発揮。早大も前半にモールを積極的に仕掛ける場面もあったが、帝京大FW陣を押し切るまでにはいかなかった。
公式戦は明大戦に続き2試合目ながら、帝京大は不戦勝も含めて勝ち点を15まで伸ばして2位に浮上。6月19日には、グループ優勝をかけて東海大と直接対決を迎える。秋のシーズンに向けて、弾みをつけておきたい。