【Bリーグ】横浜カイル・ミリングHCシーズンラスト独占インタビュー、あのフレーズの誕生秘話も

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バスケットボール
©マンティー・チダ
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新しい戦術に対しても、選手やスタッフがよくアジャストしてくれた

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ミリングHCはコロナ禍の影響でチームへの合流が遅れたことから、選手とコミュニケーションを図ることに苦労したようだが、試合を重ねる中で様々な戦術を披露していた。今度は戦術面について伺うことにする。

―戦術を決める上で、選手のどこを見て決めていったのでしょうか。

「選手のどこを見て戦術を決めていったのかというのは若干答えるのが難しいですけど、生原秀将選手で言いますと、彼はメインのポイントガードであり、チームでもトップの日本人選手ですが、今シーズンは怪我で苦しんだというのは、私としても少し残念でしたね。シーズン最初も彼が不在の中で、怪我からの復帰や体をシェイプするまでに時間がかかり、私としてはすごくかわいそうだったなと思いました」

「ボールハンドリングできる選手が不足していて、森井健太選手がいましたけど、彼一人で40分間出場することは難しいです。どうすれば勝てるのかという解決策をひたすら生み出そうとする中で、違う戦術を使い、何かしらの工夫をする必要がありました。けが人のこともありましたので、その分様々なことに挑戦しましたが、練習する時間もあまり無くて、試合が重なっていたということもあり、試合前日のウォークスルーで「明日の夜はこれを試すよ」と新しいことをぶっつけ本番でやるではないですが、そういうことをずっとやってきました。シーズンの終盤には私がやろうとしていることに対して、山田謙治AGM兼アシスタントコーチ、加藤翔鷹アシスタントコーチ、選手が信じ始めてくれて自信を持って臨んでくれたのでうまくいったのかなと思います」

―選手のアジャストする能力がどんどん上がってきたと考えて良いでしょうか。

「特に終盤はそうですけど、アジャストするということに関しては選手がよくやってくれました。選手全員がそういう意味では高い能力があったのかなと。今シーズンを振り返ると、接戦が多くありましたけど、最後の4Qで自分たちの気が緩んでちょっと抜かれてしまうなど、そういう試合が多かったです。選手が信じてやってくれたために、何を試すにしても楽だったというのはありました。私のことを信頼できていなかったとか選手が自信を持ってできないとなると、アジャストすることは難しいでしょう。シーズンを通して、どのように良い信頼関係を築いていくのかを常に考えながら、最終的に接戦をものにできるのか、私やスタッフは常に意識をして活動していました」

「YOKIYOKIYOKI」と「勝つ勝つ勝つ」の誕生秘話

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ミリングHCは、試合終わりのコート上インタビューで「YOKIYOKIYOKI」という言葉を使うようになり、その後「勝つ勝つ勝つ」というフレーズを繋いで、ビーコルブースターにメッセージを届けるようになった。ブースターにとっても、なじみ深くなったこのフレーズの誕生秘話を聞いてみることにする。

―「YOKIYOKIYOKI」という言葉を使おうと思ったきっかけは。

「ホームゲームの試合後、コート上で私のインタビューがあったと思いますけど、当初私はそこで話をしないといけないことを知らなかったのです。私は英語しか話せなかったので、何らかの形で日本語を話すことができれば、ファンの皆さんとコミュニケーションをとれると良いなということで、通訳に『日本語で何か良いフレーズは無いか』と尋ねたのです。そうすると、通訳が『YOKI』と言ってくれたのです。これには若干裏話がありまして、他チームのコーチが試合終わりで話をしているのを見たときにすごくバスケの話をするので、何か工夫ではないですが、何かしらのフレーズを用意しようということで考えた結果『YOKIYOKIYOKI』が生まれました」

―シーズンの途中からは、最後に「勝つ勝つ勝つ」というフレーズも加わりましたが。

「私がチームのスタッフに、たまたま『WINはどうやって日本語で言うの?』と質問して教わったのが『勝つ』ということでした。そこで『WINWINWIN』と繋げて『勝つ勝つ勝つ』というのが生まれたのです。実際にアウェイの試合へ行っても、ファンの方が多く来てくださっているので、チームにかけている想いがすごいなと見ていました。応援してくださっているファンの皆さんとのコミュニケーションを取りたいなということで始まったアイデアであり、インタビューもそうですが、こういったことを通訳で終わらせるのではなくて、何かしら感謝の気持ちを込めてコミュニケーションを図りたいと思っていました」

「私はよく言いますが、もっと日本に残れたら良いなと考えていまして、もう少し日本に残れるのであれば、日本語のレッスンを受けようかと本当に検討していました。日本語のレッスンを受けることができたなら『WINWINWIN』や『勝つ勝つ勝つ』以外の新しいフレーズが生まれた可能性はあったでしょう(笑)」

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